浮紙
(うきがみ)
テキストのコピー&ペーストに特化したエディタ
(最近はテキスト処理に特化してきています)
使い方・機能・仕様
▶シングルウインドウです。同時に複数のファイルは開けません。
▶サイドバーで、テキストエンコーディング/BOMの有無/改行コードの設定が素早くできます。
▶サイドバーで詳細なテキスト処理設定ができます。正規表現(PCRE)も可能。
▶背面になると、編集ウインドウが非表示になり、最前面に「付箋」が表示されます。付箋をクリックすると編集ウインドウが表示されます。
▶編集ウインドウを最前面にフローティングできます。
▶テキストエンコーディングの往復互換性(round-trip compatibility)を詳細に検証できます。
▶互換分解することなく結合文字列の合成ができます。
▶その他、多数。
詳細
ここでは気づきにくい仕様や機能だけを列挙しておきます。
▶付箋
・サイズを変更するには[command]キーを押したまま右下の角をクリックします。赤色になったらそのままドラッグしてください。
・[command]キーを押したまま右下の角以外の箇所をクリックすると、ドラッグして移動できます。
・付箋上のコンテクストメニューで色の変更ができます。
・[option]キーを押したままクリックすると、クリップボードのテキストをプレーンテキストにします。同時に結合文字列を合成しますが、合成できない結合文字があれば警告します。
▶編集
・文字色、背景色等はコンテクストメニューで設定できます。
・1文字だけ選択してコンテクストメニューを表示すると、その文字のコードポイントを確認できます。サイドメニューの各種表記を選択すると、その表記をクリップボードへコピーできます。
・編集をロックすることができます。その状態で背面になると、選択テキストが自動的にクリップボードへコピーされます。この機能は設定ボタンでOFFにすることもできます。
▶フローティング
・フローティングと同時に編集をロックするかどうかを設定ボタンで設定できます。デフォルトはONになっています。
・編集ウインドウ以外のウインドウを表示した時は、フローティングがOFFになり、フローティングもできなくなります。他のウインドウをすべて閉じればフローティング可能になります。
▶履歴
・ウインドウ左上の ● をクリックすると、ここにも履歴のポップアップメニューが表示されます。
・[command]キーを押したままクリックすると、並び順(履歴/名前)を変えて表示できます。
・[option]キーを押したままポップアップメニューを選択すると、そのファイルをFinderに表示できます。
▶複数ファイルのドラッグ&ドロップ
・複数ファイルをドラッグ&ドロップすると、開くのは名前順で先頭になるファイルだけですが、履歴にはすべて残ります。
▶BOM
・BOMとは、テキストエンコーディングの種類を明示する特殊な文字です。これが付いていれば、どのエンコーディングで保存されたのかが明確になります。ただし、これが可能なのはUnicode系のUTF-8とUTF-16だけです。ローカルで使用する一般のテキストファイルは「BOM付きのUTF-8」で保存することをおすすめします。
▶開く
・開くファイルにBOMがあれば、そのBOMのエンコーディングで読み込みます。
・開くファイルにBOMがなければエンコーディングを推定し、その結果に応じた確認ダイアログを表示します。
・浮紙はすべてのテキストをUnicodeへ変換して表示しています。右上に「open: S-JIS (Win, CP932)」とある場合、それは「CP932からUnicodeへ変換した」ことを意味しています。
▶保存と往復互換性
・Unicode系以外のエンコーディング(S-JISまたはEUC-JP)で保存しようとすると、保存できない旨のダイアログが表示されることがあります。それは保存しようとしているエンコーディングに定義されていない文字が含まれているためで、その文字がどこにあるのかを確認する手段が「往復互換性を検証」です。
・往復互換性(round-trip compatibility)とは、Unicodeから非Unicodeへ変換し、そこからまたUnicodeへ変換したときに文字化けまたは他の文字に変わらないということです。浮紙の「往復互換性を検証」はどの文字に往復互換性がないかをリストアップします。その一覧をクリックすると該当文字が選択状態になるので、未定義文字の洗い出しが容易にできます。
▶Word ドキュメント(.doc)
・OSX10.4以降では、浮紙で Word ドキュメントを読み込めます。ただし直接扱うことはできないので、textutil を利用してプレーンテキストに変換し、「名称未設定.txt」の未保存テキストとして表示します。Word ドキュメントには一切変更を加えません。
・Mac版Wordの場合、v.X までのバージョンで保存されたドキュメントは外字が正確に変換されません。CP932としてUnicodeに変換するようで、MacJapaneseの外字「①」が「㈰」になったりします。
・Open XML 形式で保存されたWord ドキュメント(.docx)には対応していません。
▶サイドバー
・リストの検索置換設定を[command]キーを押したままクリックすると、設定内容をヘルプタグで確認できます。
・ユーザセット項目に他のユーザセットを加えることができます。ただし無限ループになるのを防ぐため「同じセット」「すでに他のユーザセットを内包しているセット」は加えられないようにしています。(方法によっては無限ループに陥る設定ができてしまうかもしれないので、注意してください)
▶貯蔵庫
・貯蔵庫は検索置換設定を保管しておくところです。サイドバーのリストからドラッグ&ドロップで追加できます。
・サイドバーのリストへ追加するときもドラッグ&ドロップをしてください。
▶終了
・[option]キーを押したまま終了すると初期設定ファイルを削除できます。(ユーザセットと検索置換貯蔵庫は削除されずにそのまま残ります)
インストール/アンインストール
・インストールは浮紙を任意の場所へコピーするだけです。
・アンインストールはゴミ箱で消去するだけです。
初期設定ファイルは、ユーザの /Library/Preferences/monokano/浮紙/ フォルダの中にあります。
ユーザセットと貯蔵庫の設定ファイルは、ユーザの /Library/Application Support/monokano/浮紙/ フォルダの中にあります。
動作確認
OS X 10.7.4 Intel
履歴
4.1.0 2012.9
修正・アプリアイコンにファイルをドロップできなくなっていたのを修正した。
追加・Word(.doc)をプレーンテキストで読み込む機能を .docx も読み込めるようにした。
追加・Gatekeeper に対応。
4.0.9.1 2012.6
修正・テキストファイル読込時のエンコーディング判定を修正。
修正・マルチモニタ環境で付箋ウインドウがメインモニタに移動する場合があるのを修正。
追加・浮紙を起動する時に command キーを押しているとウインドウがデフォルトの表示位置になるようにした(編集ウインドウ、付箋ウインドウが行方不明になった際の対処)
4.0.9 2012.6
修正・OS X 10.7 に対応
4.0.8.1 2009.5
修正・OS X 10.5 でファイルをダブルクリックしても開かない場合があるのを修正した。
4.0.8 2008.5
追加・開くときにテキストエンコーディングを推定するようにした。
変更・開くファイルにBOMがあったとき、BOMのエンコーディングが指定と異なっていたら確認ダイアログを表示していたのを、表示しないでそのまま読み込むようにした。
変更・開くときの指定エンコーディングがCP932のとき、開くファイルがCP932かどうかを判定していたのをしないようにした。
追加・Word(.doc)をプレーンテキストで読み込む機能を追加した。(textutil を利用しているので OSX10.4以降からの機能)
修正・EUC-JP の読み込みがいつのまにか動作していなかったのを修正した。
4.0.7.1 2008.4
修正・前バージョンの初期設定がある状態ではじめて4.0.7を起動するとエラーになったりウインドウが表示されなくなったりしていたのを修正。(前バージョンの初期設定を読み込むのをやめました。ユーザセットと検索置換貯蔵庫はちゃんと引き継がれます)
4.0.7 2008.4
追加・保存時のBOMの有無を設定できるようにした。
追加・ユーザセット項目に他のユーザセットを設定できるようにした。
変更・CP932関係のエンコーディング変換を「iconv」から「piconv(Perl)」に変更した。
変更・コードポイントで入力するウインドウがシートウインドウだったのをフローティングウインドウに変更した。
変更・「履歴」の中に「マウントされていないネットワークボリューム上のファイル」があると、そのボリュームを探してマウントしようとしていたのをしないように変更した。さらに、そのボリュームがマウントしていなかったら該当ファイルを履歴から除外するようにした。(そのファイルが開かれているときは、ボリュームをアンマウントしても、マウントしてアクセスしようとします)
変更・初期設定の保存方法を一部変更した。(注意:前バージョンまでの履歴は読み込まれません)
修正・ユーザ設定に検索置換項目があり、そこを他のテキスト処理項目に変更した場合に項目名の表示が変更されない不具合を修正した。
修正・ユーザセットの「取り込み」で、他のセットと名称が重複していてもそのまま取り込まれていたのを、名称を変更してから取り込むように修正した。
修正・ごくまれにウインドウが表示されないことがあったのを修正した。
修正・些細な修正。
4.0.6 2008.1
追加・[履歴]をcommandキーを押しながらクリックすることで、名前順に表示できるようにした。
追加・「履歴を常に名前順に並べる」設定を追加。(この場合、[履歴]をcommandキーを押しながらクリックすると履歴順に表示される)
追加・「履歴の上限数」の設定を追加。
追加・履歴に重複ファイル名があるときはサイドメニューにパスを表示するようにした。
変更・複数ファイルがドラッグ&ドロップされたとき、履歴に残る順番が名前順になるようにした。
修正・ファイルがゴミ箱の中にあるかどうかの判別を改善。
修正・ウインドウがDockに格納されているときに挙動がおかしくなる場合があるのを修正。
修正・些細な修正。
※「名前順」は、Finderウインドウをリスト表示したときの名前順と同一です。
参照→ Mac OS X: Finder が名前でソートされた項目を並べる方法
4.0.5 2007.12
修正・ウインドウがDockに格納しているとき、または浮紙が隠れているときは、自動コピー機能を動作させないように修正。
追加・「開く」エンコーディングに「S-JIS(JIS X 0208)」を追加。
変更・「選択文字のコードポイント表示」をコンテクストメニューへ移動。
追加・ウインドウ左上をクリックすると、ここにも履歴メニューが表示されるようにした。
追加・複数一括でドラッグしたファイルがすべて履歴メニューに表示されるようにした。
追加・選択箇所が見える位置までスクロールする機能を追加。(メニュー[編集]→[スクロール])
修正・些細な修正。
4.0.4 2007.10
修正・フロート時に検索置換設定を表示すると背面に隠れてしまうのを修正。
変更・ドラッグ&ドロップできるファイルの制限をなくした。
追加・貯蔵庫に[保存]ボタンを追加。
修正・些細な修正。
4.0.3 2007.10
修正・検索置換ウインドウ: 正規表現の「^」が「次へ」ボタンで正常にヒットしない場合があるのを修正した。
追加・検索置換ウインドウ:「置換して検索」を追加。
追加・検索置換ウインドウ: 選択範囲内で「すべてを置換」をできるようにした。
追加・ユーザセット項目:「この設定を無効にする」を追加。
追加・ユーザセット項目:「ここで処理終了」を追加。
追加・貯蔵庫:「元に戻す」ボタンを追加。
追加・貯蔵庫: ウインドウを閉じるときに設定を保存するかどうか尋ねるようにした。
変更・保存ファイルのクリエータを以下のように仕様変更。
新規保存と別名保存… 浮紙のクリエータにする
上書保存… そのままクリエータを継承。
設定ボタンで浮紙のクリエータに設定することも可能。
変更・選択文字のコードポイント表示: 設定ボタンでOFFにできるようにした。
修正・些細な修正。
4.0.2 2007.9
修正・テキスト処理で「非正規表現の検索置換」をした後に「正規表現の検索置換」ができなくなる場合があったのを修正。
追加・編集ウインドウ左下に設定ボタンを追加。
追加・検索置換設定の名前を生成するボタンを追加。
修正・些細な修正。
4.0.1 2007.9
修正・UTF-16での保存/読み込みで文字化けする場合があったのを修正。
4.0 2007.9
3年半ぶりにすべて作り直して大刷新。アイコンも新しくした。
Unicode対応。OSXのみ対応。Universal Binary 化。
3.0 2004.3
2.2.2 2003.12
2.2 2003.12
2.1 2003.10
2.0 2003.9
1.0 2003.8
クレジット
・このソフトウエアはフリーウエアです。
・著作権は作者にあります。
・再配付は自由ですが、現状の配布形態に一切変更を加えないでください。
・商業メディアへの掲載、収録等は事前に作者までご連絡ください。
・このソフトウェアを使用したことによる一切の損害について作者は責任を負いません。