モリサワのPr6/Pr6Nはバージョン違いで文字化けする

モリサワのPr6とPr6Nはバージョン違いで文字化けします。当時はかなり騒がれたのですけど、すっかり忘れかけていたところに実際の文字化け印刷事例に遭遇しました(他社制作の案件)。

そこで改めて注意喚起をしておきましょう。まず状況を整理します。

  • 2013年8月20日にモリサワから「IVS対応アップデータ」がアナウンスされ、無償配布される。
  • この時点から「非IVS対応版」「IVS対応版」のバージョン違いが混在することになる。
  • 両者はフォント名が同一なので見分けるのは困難。
  • 現在、MORISAWA PASSPORTで入手できるのは「IVS対応版」のみ。

問題になるのは、上記の新旧バージョンの組み合わせで文字化けが発生することです。とくにDTPデータの制作環境と出力環境で新旧バージョンの齟齬があった場合が一番危険です。どの組み合わせで文字化けするのか見てみましょう。
文字化けする組み合わせ
文字化けする組み合わせはたった1つ。新バージョンで制作したDTPデータを出力側が旧バージョンで開いてしまったときです。

つまり、文字化けを根本的に防ぐには、出力側で常に新バージョンで開けば良いわけですね。簡単に解決できます。

ところがいまだに「旧バージョンで開いてしまう出力環境」が存在します。その理由はたぶん、

  • モリサワの注意喚起がかなり遅れてしまった上に、周知を徹底しなかった(営業サイドや代理店が問題の深刻さを認識できず「文字オタクが騒いでいるだけ。旧バージョンのままで問題ない」と顧客に説明した、という話も聞いています)。
  • モリサワの注意喚起そのものが分かりにくく、だからどうすればいいのか判断できない人が多かった。
  • 出力側は「これまで大丈夫だったのだから、新しいバージョンにしたら事故になるかも」と事故回避のためにあえて旧バージョンのままにした。
  • この問題そのものを知らない。

私の予想は「問題は知っているけれど、どうすれば良いのか判断できず、あえて事故回避のため旧バージョンにしている」ところが多いのではと思っています。

しかし上記で見た通り、出力側が旧バージョンにしていることが最も危険なのであって、事故回避がむしろ事故を誘発する原因になっている。しかも今のMORISAWA PASSPORTがリリースしているのは新バージョンだけなので、あれから数年経過して「新バージョンで制作している環境」が増え続けているわけです。この現状でなおも出力側が旧バージョンを使い続けるのは、わざと文字化けさせようとしているのも同然の愚行ですし、数年前に騒がれた当時より今の方がはるかに危ない状況になっているといえるでしょう。

必読。
最近、モリサワのようすがちょっとおかしいんだが。- Mac OS Xの文字コード問題に関するメモ

追記:
この文字化けはIVSが原因ではありません。上記の直井さんのブログ記事でも書かれていますが、原因は「IVSを実装するためのCMap変更」です。実はIVS自体にもかなり危険な文字化け誘発要素があるのですけど、ここでの文字化けとはまったく別です。

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