Illustrator 2021 v25.2.2からv25.2.3への経緯

Illustrator 2021 の25.2.2と25.2.3の間で興味深い経緯がありました。記録しておかないと忘却されてしまうので、ここに書いておくことにします、

25.2.2は、2021年4月半ばから段階的に正式リリースされました。

「段階的に」というのは、世界同時一斉リリースではなく、1週間かけて国や地域ごとにずらしながらリリースしていくことをいいます。Adobeの最近のリリース方法です。日本語版はいつもかなり後回しにリリースされます。

25.2.2は日本語版リリース前に、2つの致命的な不具合が見つかりました。

そこでAdobeは25.2.2の段階的リリースを途中で停止し、不具合を修正した25.2.3をリリースしなおしました。結局、日本語版では25.2.2がリリースされず、25.2.3がリリースされました。

私が知る限りですけど、リリースを途中で停止するなんて、はじめてのこと。びっくりです。22.0.024.3.0の悪夢の再来かと身構えていたので、これはとても良い傾向といえるでしょう。

SPAi 3.5.3→3.5.4

SPAi アイコン

SPAiを3.5.3にアップデートしました。
ダウンロードはSPAi専用ページからどうぞ。

Illustratorベータ版を認識していなかったのを認識するようにしました。
ベータ版を試用しない方(Illustratorプレリリースに参加していない方)、現状問題なく使えている方はダウンロード不要です。

Illustrator 2020 v25.1の不具合対策はしていません。
25.2での修正が告知されましたので、お待ちください。
(Applescript) do javascript command no longer works in Illustrator 2021(25.1)

追記
3.5.4にアップデートしました。
Illustratorベータ版の対応が不十分だったので修正しました。

Glee 1.16.5/Glow Id 2.0.5

GleeとGlow Idをそれぞれアップデートしました。
Glee & Glow | macOS & InDesign

  • 変更 InDesignアプリバージョンの検出にmdlsコマンドを使用していたが、Spotlightのインデックスが不完全な環境で検出されない場合があったので、mdlsを使用しない方法に変更した。

現状、問題なく使えている方はダウンロード不要です。

SPAiとIllustrator 2021 v25.1.0

SPAiはIllustrator 2021 v25.1.0でほとんどで動作しません。これはv25.1.0の不具合が原因です。v25.0.1をインストールしなおして使うのをオススメします。

詳細

v25.1.0には、AppleScriptの「do javascript」が動作しない不具合があります。SPAiはスタンドアローンのアプリなので、Illustratorの外から操作する必要があり、そこで内部処理としてAppleScriptが必須となっています。.jsxファイルの実行にはAppleScriptの「do javascript」を使っているので、モロに不具合の影響を受けてしまっています。
(動作しないのは.jsxファイルの実行のみで、それ以外の.scptなどは動作します)
方針として、SPAi側で対処することは考えていません。Illustrator側の不具合なのでIllustratorのバグフィックスを待つことにします。

Illustratorのバージョンについて

Illustratorのバージョンは「数字.数字.数字」と表記され、「.」で区切られた3つの数字で区別されています。

  • 1番目の数字はメジャーバージョンと呼ばれます。新機能の追加、システム要件の変更など、かなり大きな区切りです。
  • 2番目の数字はマイナーバージョンと呼ばれます。システム要件はそのままに新機能追加などがされます。
  • 3番目の数字は、Adobeではセキュリティパッチバージョンと呼ばれています。不具合修正も含んでいるので、バグフィックスバージョンでもあります。不具合修正がされるほど数字が大きくなっていきます。

Illustratorのバージョンでは、3番目の数字にも注意してください。v25.1.0は3番目の数字が「0」なので、不具合修正がされていないバージョンということになります。もちろんリリース前に見つかった不具合は直されているのですが、リリース後にも不具合が多く見つかっているのが現状で、「0」はそのリリース後に見つかった不具合の修正がまったくされていないことを意味しています。

仕事でIllustratorを使うときは、不具合に悩まされたくありません。Illustratorがアップデートされたとしても、3番目の数字が「0」なら、自衛策としてあえてアップデートしない選択をするべきでしょう。
(バージョンの区切られた数字が「25.1」のように2つしかない場合、これは3番目の数字「0」が省略されているのであって、「25.1.0」が正式なバージョン表記です)

今、DTP業務でM1 Macを使うのは愚行

今現在、発売されたばかりのM1チップ搭載MacでDTP業務をしようとして、トラブルに見舞われてしまい、困っている人たちが続出しています。
はっきり言いましょう。今、DTP業務でM1 Macを使うのは愚行です。

M1 Macを購入し、情報発信している方々は、アーリーアダプター層です。彼らは新しいM1チップでのトラブル発生をむしろ望んでいるくらいの人柱たちです。そんな彼らの「速い速い」という無邪気な情報発信を鵜呑みにしてはいけません。

DTP業務では、なによりもトラブルのない安定した設備が求められます。「トラブルのない安定した設備」とは、すなわち、不特定多数の人たちが長期にわたりDTP業務で使い続けてきた実績のことです。M1 Macにその実績はまだ微塵もありません。

今、実績がないM1 MacでAdobeアプリが正常動作しないのは当たり前です。正常動作するようにこれからフィックスされていくのですから。トラブルに見舞われて困ってしまっても、その責任はAppleにもAdobeにもなく、アーリーアダプター層でもないのに拙速にM1 Macに手を出してしまったその人自身にあります。

こんなことは、DTPで業務をする上で、最低限の情報リテラシーなんですよ。

追記
この記事は、M1 MacでAdobeアプリが正常動作しなくて困り果てるような人たち向けです。そういう事態に陥るのを予見もせず(代替設備を用意することもせず)困り果てること自体が情報リテラシーに欠けているのです。