InDesign Glee の CS5 対応

InDesign Glee を CS5 に対応させられるかどうか確認するために、Adobeの本家サイトから英語版の体験版をダウンロードしてみました。インストールして分かったことは、

.indd のファイルタイプがちゃんと「IDd7」になっていた

これで「バージョン別のアイコン表示」は問題なしです。ホッとしました。

.indd のバージョン情報取得は CS4 と同じ方法で大丈夫だった

コードをいじらなくていいんです。ビルドもしないで、アイコンファイルを追加して、Info.plist を書き替えるだけで CS5 対応完了。ラクチンすぎ。

でもひとつだけ困ったことが…

IDML のバージョン取得はどうする?

.idml は、見た目は普通のファイルのようですが、実際はZIP圧縮されたアーカイブファイルです。解凍してみると複数の XML にバージョン情報があります。
どのファイルを参照したらいいの?
そもそもバージョンを取得する必要があるのかどうかも分かんないです。
どうしようかなあ、これ…

文字コードはなぜ複雑になるのか

プログラマのための文字コード技術入門 の第1章に「文字コードはなぜ複雑になるのか」という節があります。そこには「過去の経験の積み重ね」「文字そのものの難しさ」の2つが挙げられています。もちろんその通りなのですが、私が常々感じている「もうひとつの文字コードの複雑さ」があるのでメモしておきます。
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しののめきたるまえ

萩原朔太郎の詩「鷄」の冒頭です。これをずっと

 しののめき たるまえ

と読んでました。意味はわかりませんが、なにかを祈っているような印象を抱いていました。それが今日、やっと意味が分かりましたよ。

 しののめ きたる まえ → 東雲来る前

「夜明け前」という意味で、祈りの言葉ではありませんでした。あらら〜。

リニューアルしました & たまさん誕生日

これまですべて手書きだった「ものかの」ですが、ブログ(WordPress)に移行してリニューアルしました。まだ完全に移行しきれていませんけど、徐々に整備していきます。

以前のページへのリンクはリダイレクトするようにしたので、そのままで大丈夫だと思います。

それでは、どうぞ今後ともよろしく〜

そうそう、4/18 はたまさんの誕生日。
あれ? どうやってこの日が誕生日だと分かったんだっけ…?

Unicodeで「漢字」の正規表現

正規表現で漢字の範囲指定をする場合、シフトJISでは [亜-熙] になるのですけど、それでは Unicode ではどうするかが悩ましいところです。

[一-龠]([\x{4E00}-\x{9FA0}])にしている例を見かけますが、これは実のところ Unicode の漢字の中から JIS X 0208 の漢字が含まれている範囲を切り出しただけです。これを「Unicode のすべての漢字の範囲」と思っているのでしたら、完全に間違いなので [一-龠] にしてはいけません。

Unicodeのすべての漢字の正規表現 その1

環境によってはUnicodeスクリプトの \p{Han} が使えます。対応するコードポイントの一覧はこちらで確認できます。
UnicodeSet で \p{Han} の対応コードポイント一覧を表示

Unicodeのすべての漢字の正規表現 その2

しかし、Unicodeスクリプトが使えない環境も普通にありますから、この場合はどうしましょうか…? 悩ましい〜

悩まなくていいのは \p{Han} に対応するコードポイントを網羅してしまう方法です。

[\x{2E80}-\x{2E99}\x{2E9B}-\x{2EF3}\x{2F00}-\x{2FD5}\x{3005}\x{3007}\x{3021}-\x{3029}\x{3038}-\x{303B}\x{3400}-\x{4DB5}\x{4E00}-\x{9FC3}\x{F900}-\x{FA2D}\x{FA30}-\x{FA6A}\x{FA70}-\x{FAD9}\x{20000}-\x{2A6D6}\x{2F800}-\x{2FA1D}]

Unicode のバージョンが上がって文字が追加されると、これでも足りなくなるおそれがあるので、それに対応できるよう未定義箇所を含めて指定してみます。ついでに隣接する箇所をなるべくまとめます。

[\x{2E80}-\x{2FDF}\x{3005}\x{3007}\x{3021}-\x{3029}\x{3038}-\x{303B}\x{3400}-\x{4DBF}\x{4E00}-\x{9FFF}\x{F900}-\x{FAFF}\x{20000}-\x{2FFFF}]

これが \p{Han} を網羅する最も簡潔な正規表現でしょうね。

しかし「こんなのヤダ〜!」と悲鳴をあげてしまいますねえ。そこで、日本語のテキスト処理で実用上問題ないところまでさらに少なくしてみます。

そこで「漢字の部首」「ハングルの数字」を除外。

[\x{3005}\x{3007}\x{303B}\x{3400}-\x{4DBF}\x{4E00}-\x{9FFF}\x{F900}-\x{FAFF}\x{20000}-\x{2FFFF}]

もっと減らしたいですねえ。ここで考え方を変えて、分断されている範囲をちょっと強引にまとめてみます。3400..4DBF と 4E00..9FFF の間には「易経の六十四卦」が割り込んでいます。使わない文字にはヒットしないので、無いのと同じと考えて含めちゃいましょう。ついでに1文字しかない箇所はその文字を直接指定します。

[々〇〻\x{3400}-\x{9FFF}\x{F900}-\x{FAFF}\x{20000}-\x{2FFFF}]

内訳は以下のようになります。

3005 々(漢字の踊り字)
3007 〇(漢数字のゼロ)
303B 〻(漢字の踊り字)
3400..9FFF CJK統合漢字拡張A(+易経の六十四卦)+CJK統合漢字
F900..FAFF CJK互換漢字
20000..2FFFF CJK統合漢字拡張B〜D+CJK互換漢字追加(+念のため)

私としては、これが限界だと思います。もっと減らそうとして 20000..2FFFF を除外すると、人名地名がらみでいつか痛い目に会いそうです。やっぱり悩ましいですね…。

ちなみに [一-龠] はCJK統合漢字を不完全に範囲指定しています。さらに互換漢字ブロックがまるごと含まれていないので、Windows(CP932)のIBM拡張漢字のとりこぼしがあります。簡易な範囲指定だとしても(とくに DTP などでは)かなり危険。私は怖くてできません。

InDesign CS3 以降

[々〇〻\x{3400}-\x{9FFF}\x{F900}-\x{FAFF}\x{020000}-\x{02FFFF}]

「~K」にご不満な方はお試しあれ。(でもちょっと使いづらい…)

JavaScript

[々〇〻\u3400-\u9FFF\uF900-\uFAFF\u20000-\u2FFFF]

これダメです…。\u20000-\u2FFFF がヒットしません。解決方法を教えてください!

(?:[々〇〻\u3400-\u9FFF\uF900-\uFAFF]|[\uD840-\uD87F][\uDC00-\uDFFF])

えむけいさんが教えてくれました。感謝!

追記

[2011.3.1] 直井さんの InDesign CS3の漢字のメタ文字「~K」を検証する をつらつら見ていたところ、「括弧付き漢字」と「丸付き漢字」もあることに気づきました。あらー私はすっかり見落としていましたよ。で、これを加えると

[々〇〻\x{3220}-\x{3244}\x{3280}-\x{32B0}\x{3400}-\x{9FFF}\x{F900}-\x{FAFF}\x{20000}-\x{2FFFF}]

ますます使いづらいことに…。でも、この「括弧付き漢字」「丸付き漢字」は \p{Han} に含まれていないんですよねぇ、あらら。