読書家ではないので、このブログに読んだ本の感想を書くことは全く考えてないんですけど、例外のひとつとしてこの一冊のことを書いておきます。
「この書体はこういう味わいがあります」と解説している本ではありません。「私はこの書体をこう味わってきた」とひたすら伝えようとしている本です。
著者の正木さんにとって、おそらく書体名はどうでもよく、むしろ書体名があることを邪魔だとさえ思っているかもしれません。大切なのは「文字たちが集まった様子」そのものであって、その様子を味わってきた記憶を丁寧に見つめて書いていることがうかがえます。
「文字たちが集まった様子」と私がここで表現するのは、私自身の記憶があるからです。続きを読む →
